自歩での行事参加
2003年6月1日     宝鏡山(筑波山系)


 季節はずれともいえる台風が接近している6月1日、集合場所である表筑波スカイラインの朝日峠展望駐車場に着いた。駐車場ゲートはまだ係りの人が来ておらず開けられていない。以前新聞で読んだことがあるがこのゲートは暴走族対策とかで夜間は締められているとのこと。道路上には数台の車が止められていたが皆自歩の人たちのようだ。ときおり爆音ともいえる排気音を伴うスポーツタイプの車が通過する。どうもこの道路を行ったり来たりしているようだ。こういった連中が夜間この道路を占領するから閉め出しているのだろう。少しすると係りの人が来てゲートが開けられた。自歩の参加者も集まってきた。

今にも降り出しそうな空模様で、雨を気にしながらも特製の車椅子を組み立てる。鉄パイプを組み合わせるもので、障害のある人が寝て足を延ばした状態で車椅子に乗ることができ、これを数人で運ぶことになる。出発前は参加者の嬉しそうな顔が見える。組み立てているときに雨が降り始め、すぐに雨足が激しくなり全員車に避難したが、ほどなく雨がやみ、外に出て再び車椅子を組み立てる。今回の参加者は車椅子5人、歩行障害がある人4人で総勢24人となったが、健常者の中でキャンセルした人が何人かいたようだ。空はどんよりとした曇り空だが出発した。駐車場を出て少しの間道路を歩き、すぐに林道に入る。でこぼこの簡易舗装で石に車椅子が引っかかり、思うように進まない。以前に母親を乗せた車椅子で道路を歩いたことがあるが、山の中を歩くのは初めてで大変なことであり、多くのマンパワーが必要であるなと感じた。約700m進んだ分岐で昼食をとった。このあと山頂まで行かずここで引き返すことになった。今回は雨の影響で出発が遅れたことと、人手も足りないようであった。

我々は何も感じずにあたりまえにできることでも、大変な労力を要する人やそれ以上に自分の力では何もできない人、普段閉じこもりがちであろう人たちがこういう機会に触れて、自然の中に入っていってもらいたい、そういう手助けをできればと思う。