第21回外秩父七峰縦走ハイキング

 「山と渓谷」などに募集要項が掲載され、気になっていた外秩父七峰縦走ハイキングに参加した。このハイキングは今年で21回目となり、東武鉄道主催、新ハイキング社などが後援し、埼玉県小川町、東秩父村、寄居町の3町村にわたる七峰、距離42.195km(フルマラソンと同じ。主催者発表)を縦走するものである。これら七峰の山頂付近にチェックポイントが設けられ、参加者はここで受付時に渡された記録カードに通過チェックの印をもらう。参加者は自分の脚力に応じ、2年連続で前半と後半の2回に分けて、コースを完歩することも可能であり、コースタイムは全12時間27分と書かれている。東武東上線小川駅前で午前6時30分から10時まで受付が行われ、参加者はこの場所から順に歩き始める。七つの峰ごとに受付時間が設定され、最後の山は午後4時50分まで、寄居駅近くに設けられたゴールには6時30分までと設定されている。このため朝一番の6時30分に受付を済ませ、最終のゴールはギリギリの午後6時30分とすると、山歩きに目一杯の12時間を使うことが出きるが、受付時間が遅くなるとそのぶん持ち時間が短くなる。

 
 池袋5時30分発の電車に乗る。電車には一見してそれらしき人がザック姿で乗り合わせ、その姿が駅で停車するたびに増え、終点の小川駅近くになると電車の乗客はほとんどが今日のハイキングに参加する人で埋まった。小川駅に6時50分に着く。すぐに受付を済ませ、おにぎりやお茶を買い、7時20分歩き始める。スタートから最初のチェックポイントの官ノ倉山までは、コースの混雑を緩和するために2つのルートが用意されている。一つは小川駅前から、もう一つは電車に乗り隣の駅の東武竹沢駅からスタートするルートであり、私は後者を選んだ。町中を過ぎ、野鳥のさえずりと春の花が咲き乱れ、山村風景が広がる中、中高年の列が続く。道路の舗装は終わり、山道に入るとすぐに急登となり、葛折りの道に人が続く。元気な話し声も聞こえるが、もう腰を下ろす人もいる。汗が噴き出しTシャッになる。この登りが終わり下り始めると前方に賑やかな人の声が聞こえ、最初のチェックポイントの官ノ倉山 (344m)に着いた。狭い道は参加者で渋滞する。係りの人の話では今日の参加者は約8000人とのこと。ここでチェック印をもらい一度山を下る。

 国道11号に出ると貸し切りのハイキングバスが何台も通り過ぎた。昨年と2回に分ける人で今年は後半を歩く人であろう。国道をしばらく歩き、和紙センターから再び山道に入る。ここでおにぎりやカレーライスの朝食を摂る。
次のチェックポイントまでは林道や山道の歩きとなり、カタクリやヒトリシズカ、イカリソウ、クサボケなどの花が心を和ましてくれた。チェックポイントの笠山(837m)、堂平山(875.8m)、剣ケ峰(876m)を過ぎると、白石峠付近で雨が降り始め、傘を差したが雨はすぐに止んだ。ここから丸太組の172段の長い階段を上り、再び尾根歩きとなった。このあたりがこのコースの中間地点の21km付近であろう。いくつかのピークを過ぎ、下ったところが定峰峠で、ここには売店があり、冷たいジュースを買い座り込んで昼食を摂った。
この後はチェックポイントの大霧山(776.6m)を過ぎ、県営の「彩の国ふれあい牧場」で牛乳を飲む。冷たくてうまい。ここまでマイペースで歩いてきたが、今日は履き慣れない靴を履いてきたため、足の甲やかかとに痛みが走る。
皇鈴山(みすずやま) (679m)を過ぎ、最後のチェックポイント登谷山 (668m)には2時37分に着いた。係りの人がはるか先の寄居駅付近を指さし、あそこがゴールですと言う。ここから延々と10kmの舗装道路の歩きとなる。ゴールの寄居駅には4時16分に着いた。