海岸の岩の上や、砂地に生えるイブキは、その生育環境の厳しさから、樹形が変わったものが多く、
幹は捩れる傾向にある。
国指定天然記念物「いぶき山イブキ樹叢」で知られた、いぶき山。
樹叢 (じゅそう) とは、自生した樹木が密生している様子を言う。
案内板によると、この地は明治30年ころまでは、鬱蒼としたイブキの林だった。

ヒノキ科のイブキは、別名ビャクシンとも言う。
太平洋側に多く、海岸の岩の上や砂地に生育する。             
いぶき山は、標高16m前後の山で、イブキの樹叢を守るために周囲はフェンスでふさがれており、立ち入ることはできない。    ヤブツバキやトベラ、タブノキなどがイブキを囲むように生育
   している。
ハイネズもイブキと同じヒノキ科の針葉樹。
海岸の砂地に生える植物で、地面を這うように幹を伸ばし、生育範囲を広げている。 
  シロヨモギはキク科の植物で、これから茎を長く伸ばして、夏の
  終わりごろ、ほとんど目立たない花を咲かせる。
  海岸の砂地に生育する植物で、分布は茨城県、新潟県以北と
  いうことで、ここが南限と考えてよい。
 ハマヒルガオは、全国の海岸で見られる。
砂地という過酷な条件の中で、よくこんな可憐な花が生きていけるなと、感心する。 
ミヤコグサは、広い範囲でお花畑を展開していた。 
マメ科植物のハマエンドウは、海岸に生育する。
全体が絹さや(サヤエンドウ)に似ているので、この名が付けられた。
花は始め赤紫から、のち青紫に変わる。 
   ビロードモウズイカは、全体がビロードのような白い毛で覆わ
   れている。
   地中海沿岸原産だが、日本各地で帰化している。
   
いぶき山
    日立市  (2015-05-30)