小貝浜は、鵜の岬と隣り合って、断崖が続いている。
かっては陸続きであったこの地も、海食が進み、岩礁となって取り残されたのか。
小貝浜は鵜の岬と隣り合っている。
約3キロに渡って30メートルから35メートルの断崖が続き、打ち寄せる太平洋の荒波が、白い飛まつを高々と跳ね上げていた。

11月から1月中旬にかけて、この沖合いを連日、数十羽のウミウの群れが、カギになり、竿になって南下する。
その途中、多くが断崖の岩棚や海中の岩で翼を休める。人を寄せ付けぬ絶壁と、崖の上のクロマツ林、海藻が茂り、小魚が多い崖下の磯がウミウの休息に絶好の条件を備えているからだ。

ウミウの渡来地として、海岸一帯は県の天然記念物に指定されている。  <茨城の自然100選より>
             
国民宿舎 鵜の岬は、利用率が25年連続1位の人気を誇る、公営の宿。
なかなか予約が取れないが、私は1度だけ泊まったことがある。人気のとおり、食事や展望風呂、それにここで働くスタッフの人たちの対応は、十分満足のいくものだった。 
 鵜の岬周辺では、潮騒を聞きながらの、ミニ森林浴も楽しめる。
海岸線からの展望は、どこからみてもすばらしい景色が広がっている。
国民宿舎 鵜の岬の敷地内には、公園が整備されている。
スイレンの咲く池には、たくさんの鯉が泳ぎ、人が近づくと餌をねだる。 
 近くには、ウミウの捕獲場がある。
長良川の鵜飼などで知られたウミウを捕獲できるのは、日本では唯一ここだけ。
この捕獲場で捕獲されたウミウが公園で飼われており、見ることが
できる。
 国民宿舎前の、「碁石ヶ浦」と呼ばれる小さな入り江。
前方の岬は、小貝浜方面。
鵜の岬から南に続く、小貝浜。
ここには「馬の足跡」と呼ばれる、大きな海触洞がある。
以前は、この穴の周りを歩くことができたが、今日久しぶりに
訪れると、入口がふさがれていた。
 
 今は立ち入ることはできない。近くに住む人の話では、「海食崖のこの付近は崩壊が進み、危険だ。かって、ここで釣りをしていた人が事故にあったようだ」と、話していた。 ここにも、クロマツの林の中に散策路が整備されている。
青い海と新緑の緑、本当に心地よい散策路。
   
鵜の岬と小貝浜
          日立市  (2015-05-30)