諏訪梅林脇を流れる鮎川は、夏には子供たちの水遊び場として賑わう。
高鈴山に源を発し、日立の市街地を横切って太平洋に流れ込んでいる のが鮎川で、全長10キロほどの小さな川。
かっては、諏訪鉱山の鉱毒水や、家庭からの排水などで水質汚濁がひどく、長く死の川だったが、昭和40年に閉山後、地元有志による「鮎川をきれいにする会」の努力で清流がよみがえり、今では鮭も遡上するようになった。   
鮎川の河口。ここから太平洋に流れ込む。
昭和7年には、この河口をせき止めて、幅15メートル、長さ70メートルの大きなプールを作り、多くの人で賑わった。
諏訪梅林は、鮎川河口から西に直線距離で3キロ強の位置にある。
水戸藩第9代藩主徳川斉昭が、この地に梅の木を植栽した「梅の木御林」が、今の諏訪梅林となった。 
「烈公手植の梅」と書かれたこの梅の木は、徳川斉昭が自ら手植えをしたと、伝えられている。  高鈴山山頂。
阿武隈山地や久慈山地の展望が開け、那須連山も見ることができる。
山頂には電波塔が林立しているが、この中でひと際大きな建造物が目に付く。これは、国土交通省が設置した「雨量観測所」。
雨量観測所は、全国23ヶ所で広範囲に雨量を観測し、災害に備えるもの。 
高鈴山は、随筆家である田中澄江さんの、「花の百名山」の山としても知られている。
花の百名山では、センブリを紹介しているが、今はほとんど見ることができない。しかし、桜の季節にはこのイワウチワを目当てに来るハイカーが、多く見られる。 
高鈴山と鮎川渓谷
    日立市・常陸太田市