福島県との県境に接する北茨城市大津漁港は、東日本大震災では大きな被害を受けた。
この大津漁港から北に続く、入り組んだ海岸線が五浦海岸。
大小五つの入り江があることから、名前がついた。

波による浸食で形成された大小の入り江の、突き出た岩の上に建つ六角堂。
岡倉天心が自ら設計し、観瀾亭 (かんらんてい) と呼んでいた。
東日本大震災では津波により流失したが、茨城大学などにより、再建された。
大津漁港から東側に突き出た大津岬には、五浦岬公園がある。     クロマツの多い公園には、タブノキやヤブツバキなどの常緑樹
    が 茂る。
    ここには、東日本大震災の展望慰霊塔が建てられている。
昭和35年に初点灯した、大津岬灯台が見える。
東日本大震災では損傷を受け解体して、平成24年に新しく生まれ変わった。 
   ヤブツバキが色鮮やかな花をつけている。
ここには、「日本美術院研究所」と書かれた建物がある。
日本美術院研究所は、岡倉天心が弟子たちと共に、近代日本美術の研究に励んだ場。
この建物は、岡倉天心を描いた映画「天心」の撮影ロケに使用された。
   建物の中には、横山大観や下村観山、菱田春草、木村武山など
   のちに近代日本美術界を支える若い画家たちが、創作に励む様
 子が再現されている。
五浦海岸
       北茨城市  (2016-04-02)