奈良時代の延暦元年に開山されたという椎尾山薬王院は、天台宗の古刹で、静かに樹木の緑に溶け込んでいる。
薬王院境内周辺には、ブナ科のスダジイが群生している。
推定年齢300〜500年といわれる巨木が多く、スダジイ樹叢の北限になる。
三重塔の脇には御神木でしょうか、樹齢500年ともいわれるスダジイの巨樹。
仁王門には、仁王像とともに風神・雷神像が祀られている。
脇には、「生命安全・無事故無違反の人生・家内安全」と書かれた大きな草履が、奉納されている。
常緑樹に囲まれた森の中で、江戸時代中期の建物という三重塔が凛とした姿を見せている。
スダジイは、成長すると樹皮に縦の裂け目が入る特徴がある。
これほどの巨木になると、板根 (ばんこん) と呼ばれる根が発達する。
板根は、根が土の中に伸ばせなくなった場合、樹木自身を支えるために根がこのように変化し成長したもの。
本堂の先には、筑波山が見える。
ここからは、筑波山までの登山道が整備されている。
椎尾山薬王院
        桜川市  (2017-5-5)