かすみがうら市には、筑波連山を構成する閑居山 (かんきょさん) 百体磨崖仏 (まがいぶつ) がある。摩崖仏は百体観音とも呼ばれ、鎌倉時代に彫られたものだが、室町時代、そして江戸時代と思われるものもある。
案内板に導かれて閑居山の中腹に入ると、五輪塔が置かれている。 その先には、石仏が山の斜面に散在している。 
周囲は、スダジイやカシ、モミなど常緑樹の林。 摩崖仏の彫られた花こう岩や、金堀穴 (かなほりあな) と呼ばれる洞窟がある。 
金堀穴は、弘法大師の閑居跡といわれるが、世俗を離れて静かに過ごした場所というより、金鉱石を掘り出した穴であろうか。
この岩は、筑波山で見られるものと同じ。
中生代から新生代に変わった約6000万年前、地下深くでマグマが冷え固まってできた花こう岩が、その後の地殻変動で隆起した。
摩崖仏は、花こう岩の岩体に浮き彫りされた岩絵で、薄肉線刻 (うすにくせんこく) と呼ばれている。
閑 居 山
        石岡市  (2017-2-11)