筑波山は独立峰のように見られがちだが、八溝山地の南端に位置する。
しかし、関東平野から一気に立ち上がる地形で、暖温帯の照葉樹から上部のブナ林まで、植物の垂直分布が見られる。
また、筑波山で発見、命名された植物も多く、ツクバトリカブトやツクバキンモンソウなどがある。   
筑波山神社から、御幸ヶ原コースを歩き、ケーブルカーの終点である御幸ヶ原に向かう。  男体山と女体山の鞍部にあたる御幸ヶ原。
ここはケーブルカーの筑波山頂駅があり、お土産物店やレストランもある。
 御幸ヶ原からは、自然研究路への道がつくられている。
都心に近いここ筑波山に、原生状態の林が豊かに残るのは、筑波山神社と氏子の人たちが国有林化を阻み、保護したことによる。観光客や登山者で賑わう御幸ヶ原から、一歩自然研究路に入ると、行き交う人も少なく、静かな歩きが楽しめる。
林床にはスズタケが茂り、落葉広葉樹の林が広がる。
北側斜面の一部には、植林されたスギの林があった。
間伐のされていないスギは、幹が細く、立木密度が高くなっている。
道には、案内板が十数か所に設置され、筑波山の自然を解説している。
この解説を見ながら歩くのも、楽しい。
筑波山
       筑波市  (2015-11-03)