古利根沼はかっては利根川の本流の一部だった。しかし、ここは大きく蛇行しており、河川の氾濫による水害が多く発生した。
このため、明治40年から大正9年にかけて改修工事が行われ、大きく蛇行していた川は、現在の形に姿を変えた。             
古利根沼は、千葉県我孫子市と茨城県取手市との県境に位置する。
大正時代中期までは利根川の本流であり、そこが県境ともなっていた。河川改修後も県境は変更されず、現在も千葉県と茨城県の県境は古利根沼を通っている。
沼の左側の森は千葉県我孫子市で、シラカシ、シロダモの常緑樹と、コナラ、ハンノキなどの落葉樹の混生した森となっている。
ヘラブナやブラックバスの釣り場として知られている。  
紅紫色のゲンノショウコが咲いていた。
東日本では、白い花が多く、このような紅紫色の花は西日本に多いようで、珍しい色のゲンノショウコ。
沼から利根川に流れ込んでいた。  
案内板には、排水用圦樋 (にゅうひ) と書かれている。
圦樋とは、水を引き入れたり出したりするために設けた水門の樋 (とい)。排水用圦樋は、古利根沼から利根川に水を送るためのものだろうか。
利根川の先には、うっすらと筑波山が見えた。   
古利根沼
       取手市  (2015-09-21)