稲敷市美浦村にある馬掛 (まがき) 不動堂の森は、水郷筑波国定公園の特別地域と、茨城県自然環境保全地域に位置する。
室町時代の1398年創建といわれ、安産不動として古くから信仰されている。
高さ1メートル余りの不動明王を、安置しているとのこと。
その昔、霞ヶ浦の淵に祭られていたが、湖に沈んでしまい、近くの成就院に一時的に、移されていた。宝永3年から現在の場所に祭られているとのこと。 
この石段を上ると、不動堂がある。
この付近は、道路や堤防が整備される前までは、山裾を白波が洗うほど、霞ヶ浦に接した地であった。

不動堂に至る階段を登る途中には、およそ12万年前、この台地が海の底に沈んでいたことを示す貝化石層があり、周辺には縄文時代の貝塚遺跡が、数多く残されている。
 かつて、「境内には不動滝があり、水源は中腹からの清水で、これが音を立ててわきいでていた」といわれた、清水だろうか。
堂の裏手にある、古い参道。  不動堂の森には、タブノキ、スダジイ、シロダモ、モチノキ、スギ、ヤブツバキなどが混生している。
不動堂を下ると、霞ヶ浦が広がる。  広い農地の先、北西の方角には、筑波山が見えた。  
馬掛不動堂の森
       稲敷郡美浦村  (2015-09-22)