八幡神社の参道には、樹高20〜30メートルの古木が立ち並ぶ。
鎮守の森は、神域として守られてきたのだろうか。
スギの巨木の中に、シラカシやスダジィ、タブノキなどの常緑広葉樹が混じる。
茨城県の太平洋側では、九州からつながる暖帯性の常緑広葉樹林帯が続き、照葉樹林帯とも呼ばれている。
             
行方市(なめかたし)八木蒔(やきまき)の八幡神社(はちまんじんじゃ)と円勝寺(えんしょうじ)を訪ねた。
八幡神社本殿と円勝寺山門は、共に市の指定有形文化財(建造物)に指定されている。
ちなみに、行方市内には、八幡神社と名が付く社が6ヶ所に造営されている。
  長さが250メートルあるという直線的な参道では、その昔は流鏑
  馬も行われていた。
  参道の先には、鳥居と神社が見える。
八幡神社の拝殿。本殿はこの裏にある。
神社は八木蒔地区の鎮守という。
造営は室町時代の大永2年(1522年)と伝えられる。
奈良時代からの神仏習合の結果、寺(円勝寺)の鎮守のために建立された神社ということだろうか。

唱歌「村祭」では「村の鎮守の神様の 今日はめでたい御祭日〜」と歌われている。
  円勝寺山門。
  多くの神社・仏閣の建築に携わった名工による建築で、細部に
  独創的な特色が見られる、とのこと。 
特徴のある山門のようで、案内板には、以下のように書かれている。

「この山門は、四足門 (よつあしもん) 形式で、本柱をはさんで、二本の控柱 (ひかえばしら) を建て、切妻 (きりつま) 造りの茅葦屋根である」
   天台宗円勝寺。
円勝寺の案内板には、「この寺院は、大同年間(平安時代 806〜810年)に開山になった天台宗の古刹で、隣接する八幡神社の別当を務めていたこともあり、連なる境内は今でも神仏習合時代を彷彿させる」 と、書かれている。    行方市の指定文化財(天然記念物)に指定されているカヤ。
  樹齢は400年といわれる。
  足元には、たくさんのカヤの実が落ちていた。
  子供のころ、このカヤの実を炒って、食べた記憶がある。
八幡神社・円勝寺境内林
        鉾田市  (2015-09-05)