鉾田市には、松尾芭蕉も訪れたという大儀寺 (たいぎじ) がある。
境内には、松尾芭蕉が詠んだ句碑が置かれている。
また、お寺を取り巻く竹林の中には散策路がつくられ、ここには全国の有名、無名の俳人から
寄せられた、自作自筆の句碑が、160基以上置かれている。
             
お寺の参道に入るとすぐに、「大儀寺境内俳句の里」 と書かれ
た案内板が目につく。
   竹林に囲まれたお寺の境内に入ると、すぐに「句碑ノ細道」と
   呼ばれる散策路が現れる。 
この散策路の両側には、黒御影石に彫られた、たくさんの句碑が並んでいる。
 
   この句碑には「信じ合ふ 日々の楽しや 水温む きよ」 と,
      彫られている。  
この句碑は「父の斧 子の斧揃え 山始め 向陽」。
林業家が、新年の仕事初めに詠った句だろうか。
    大儀寺は禅宗のお寺で、鉾田市の指定文化財(名勝)となって
    いる。
    市の案内によると、「寺の由来は、慶長年間、華蔵曇下
    (けぞうどんげ)  和尚がこの地に草庵を開く。元和2年に梅易陽
     (ばいいよう)
禅師を迎えて法花山大儀庵とし、その後、六代を経て     廃庵となった。それを復興したのが、高僧仏頂禅師。貞享元年
    荒廃していた大儀庵に入り、復興に努力し、寺名を宝光山大儀
    寺と改めた」 というようなことが、書かれている。    
大儀寺仏頂禅師は、俳人の松尾芭蕉の禅の師としても知られ、芭蕉句碑などが建てられた。
左側に見える芭蕉の句碑には、「寺に寝てまこと顔なる月見哉」 と
彫られている。
これは「禅寺の澄みきった雰囲気の中で月を見ていると、心はもとより顔までが引き締まったようになる」 という意味らしい。

右側の坐像が、仏頂禅師。 
   境内の斜面には、樹齢500年ともいわれるスダジイの古木が
   ある。
   500年の樹齢を考えると、草庵が建てられた以前からのもの
   だろうか。 
大儀寺境内林俳句の里
       鉾田市  (2015-07-04)