県連冬山スクール・那須朝日岳(1896m)
平成15年2月1日〜2日
   厳冬期の2月1〜2日に県連主催那須岳冬山スクールに参加した。
私自身としては4年連続の冬山スクールで、ここ那須岳は3回目の参加となり、毎回楽しみにしている山行の一つである。
 
  1日の朝7時過ぎ集合場所の大丸温泉に着いた。この日は強風が吹き荒れて、雪は上から降ってくるのではなく、横から吹きつけてくる。今日は無理じゃないかという一部の参加者の声とは無関係に、時間と共に行動が始まる。冬山装備と共同装備でザックは膨れ上がり、ずっしりと重い。
 今年は例年に比べ雪が多く、腰まで埋まる新雪の中のラッセルで、初日の野営場となる峠の茶屋まで1時間もかからない道を3時間半もかけて歩いた。

   峠の茶屋の広い駐車場に着き、各班ごとに場所を確保し、テント設営となる。その後初日の訓練のため茶臼岳下の急斜面を再びラッセルするが、さらさらの新雪で積雪が多く、滑落停止訓練ができず、この日は茶臼岳山頂下の岩場までのアイゼンワークで訓練を終えた。
この後テントに戻り、全員がお楽しみの宴会となる。我々3班は豊富な酒と素晴らしい料理人に恵まれ楽しい時間を過ごすことができた。
 
   2日目は昨日とうって変わって青空、無風で、これ以上望みようがない好天に恵まれた。この日は雪上訓練のため朝日岳を目指す。尾根を歩き、急斜面をトラバースし、岩稜帯を歩いた。絵に描いたようなスカイブルーの上空をジェット機が飛び、稜線上から周囲を見渡すと、遠く日光や会津の山々をくっきりと見渡すことができた。
いつも強風の吹き抜ける朝日岳山頂下のコルから稜線、そして山頂もこの日は微風で快適な雪山歩きを楽しむことができた。

   最後の総括で県連理事長の大月さんが話していたが、今回の冬山スクールは初日は冬山、2日目は春山という言葉がよく実感できる今回の那須岳であった。

   我々3班は、泊まることはできなかったが、思いがけずに雪洞を掘るという体験もできた。また新しい人たちとの出会いもあり、今回も印象に残るであろう山行となった。