茨城のヤブ山歩き (No.21)  大神宮山 (746.2m)  

2万5千分の1地形図「町付」 久慈郡大子町 平成16年4月17日

  八溝山の登山口に繋がる県道28号から県道196号石井大子線に入り、唐竹久保バス停前で車を止める。ここは大子駅へ向かうバスの起点でもある。古い案内板があり剥げかけたペンキで大神宮山から高笹山そして八溝山への稜線が描かれ、八溝山登山道と書かれている。古くからここは八溝山登山道の一つだったのか。地形図には書かれていないが現在は林道が通じており、土地の人との話から、今は車で大神宮山まで行き、そこから高笹山、八溝山と歩く人が多いようだ。

  
 10時30分歩き始める。民家の前を通り、すぐに沢沿いの道に入る。あちこちにタンポポが咲き、スミレ、ニリンソウ、オオイヌノフグリ、ムラサキケマン、ミヤマキケマン、ミヤマハコベなど花盛りで、のどかなウグイスの声に甲高いヒヨドリの声も聞こえ、野山は春爛漫の感である。スギやヒノキの人工林の中、沢沿いの道を歩く。まもなく左に曲がる道が現れた。道標があり「高笹山を経て八溝山山頂に至る」と書かれている。地図を確認するがこの左に折れる道は書かれていない。この道は林道に繋がっているのだろう。今日は地形図に示されている道を歩き、林道は歩くつもりはないので、あえて道標と違う沢沿いの道を直進した。少し進むと左上にガードレールが見える。やはり林道が近くを通っているようだ。やがて沢は不明瞭になり道はなくなった。地図を確認し、コンパスで目標方向を決め斜面を登る。手入れのされていないスギ、ヒノキの人工林で樹冠が広がり、林床植物は倒木についたコケ類のみ。よく見ると地面には赤や白のテープが見られるが林業用ではないようだ。地図を見てここに入り込んだ人が目印に付けたものであろうか。灌木に縛り付けられていたものが林内に陽が入らなくなり木が枯れてテープだけ残ったようだ。11時41分尾根に乗る。すぐ前に林道が見えるが、この林道に入らず尾根を歩く。
  
 12時5分二等三角点の設けられた山頂に着いた。ここには立派な展望台があるが、これは野生生物観察施設で野鳥などの観察に使われるようだ。周囲は360°の展望で、北側に高笹山、その後ろ左側になだらかな稜線の八溝山が見える。帰りはタラの芽、ワラビ、ゼンマイ、ウコギ、コシアブラなどの山菜を採りながら林道を歩いた。

登山道入口 大神宮山山頂

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