茨城のヤブ山歩き(No.99)  富士見山(570.6m)  

2万5千分の1地形図「竪破山」  常陸太田市 平成24年1月4日

常陸太田市苗ノ平地区から北部の御殿山を登り、その後、南の富士見山を歩く。地形図を見ると、この地から富士見山に至る尾根の一つは民家らしき建物付近から発生している。ここから尾根に乗ろう。

今は荒れ地になっているが、以前は田んぼなどの耕作地だったのかもしれない。そのあぜらしき道に入ると廃屋となってつぶれている民家跡があり、周囲には廃棄された生活用品が散乱している。その廃屋脇を歩き山に入る。ここから稜線までの標高差は50mくらいで、汗もかかずに登れそうだ。

斜面を登り始めると少し離れた民家の方面から盛んに犬がほえ始めた。苗ノ平地区に入り、数軒の民家前を車で通過し、生活感が感じられなかったが、犬が飼われていることは人がいるということだろう。

尾根に乗ると笹が密集し、このヤブの中をガサガサと歩く。この笹はせいぜい大人の腰程度しか高くならないミヤコザサで、心地よい山歩きを楽しむ。この先富士見山はここから下り気味にアップダウンを繰り返し、山頂はここより標高の低いところにある。

ミヤコザサからモミジイチゴのヤブになった。棘を避けて足で踏み倒して歩くが、棘が衣類や体を刺す。モミジイチゴを避けて右や左に歩く。歩きやすい場所を探しスギの人工林に入り、地図を確認する。考えていた尾根と一つ違っている。どちらの尾根でも富士見山に行くことはできるが、やはり最初に考えていた尾根を歩こう。斜面を少し下り、一度沢に下りてから再び斜面を登り、目的の尾根に乗る。高度な読図力を要する微妙な尾根なので、モミジイチゴを避けて歩いているうちに間違ったようだ。

 1218分、なだらかな富士見山山頂に着いた。すぐ先に三角点が見える。しかし、この先三角点に進む前方には、倒木などで進路がふさがれている。この倒木は人為的に置かれたもので、「この先に道はないので、ここは進入するな」ということだろう。この富士見山に登るためには別な道があるのだろう。ふさいでいる倒木の隙間から中に入る。周りにはアズマネザサが茂り、北斜面には落葉樹の二次林で立ち木の先に山の稜線が見える。南はヒノキの人工林で展望はない

 
 
廃屋脇から山に入る 尾根を登る
今は使われていないTVアンテナ ミヤコザサの尾根
   
明らかに土塁と思われる地形   富士見山山頂 (写真左から入る)