茨城のヤブ山歩き (No.71)  棟峰(263.7m)  

2万5千分の1地形図「羽黒」 笠間市 平成22年2月21日

 笠間市と桜川市の境界に位置する棟峰(ぐしみね)は羽黒山からの縦走となる。

羽黒山頂に建てられた二所神社を後にし、1155分、棟峰方面に向かう。登山口からここまでの道は神社としての参道でもあり、しっかりとした道になっている。しかし、山頂から北に向かうと、すぐに背丈以上の高さに茂るアズマネザサのヤブに入る。踏み跡を探しながら歩く。ところどころ立木にビニールテープが巻かれ、それに導かれる。しかし、これらのテープや紐などは登山者の他、林業関係者、あるいは他の目的で山に入った人が目印として付けたものだが、誰が何の目的で付けたテープかわからないので、安易にこれらに頼るのは危険だ。

今歩いている道は登山道として整備されている道ではなく、当然道標などの道案内はない。里山といえど、ルートファインデングは必要となってくる。地図をよく確認し、尾根や沢を見極め方向を定めて歩く必要がある。

ヤブを抜けると林相はヒノキとなる。地図に現れないような小さな尾根や沢が確認できる。すぐに棟峰ピークへの取り付きとなる鞍部に出た。上のほうはヤブになっている。踏み跡がわかりにくく、周囲を探したが、結局元に戻ってわずかな踏み跡を探し、ここを登る。

ササなどが生い茂るヤブは、踏み跡を探さないと無駄なヤブ漕ぎを強いられ、疲労も増す。そのうえヤブに入ると周囲の様子がわかりにくく、道間違いの要因にもなる。このためできるだけ踏み跡を探し、効率よく登る必要がある。

1211分棟峰(ぐしみね)山頂に着いた。ここには四等三角点が設置されているが、山頂を示す標識などは一切ない。周囲は一部ササが刈り取られているが、ヒノキとコナラなどの混交林で、展望はないが、わずかに北側に樹林の間から雨巻山、高峯そして仏頂山へと連なる県境尾根が見える。

この場所には昔、棟峰城なるものが存在した、と郷土の歴史書に書かれているが、その痕跡を探し出すことはできなかった。

 
   
 左が棟峰、右は羽黒山  羽黒山山頂から棟峰へのヤブ
   
 棟峰山頂への道  棟峰山頂