茨城のヤブ山歩き (No.70)  羽黒山(245m)  

2万5千分の1地形図「羽黒」 笠間市 平成22年2月21日

 笠間市と桜川市の境界に位置する羽黒山を歩く。地形図を見ると山頂付近には鳥居が書かれており、地域信仰の山として歩かれている山であろうと想像される。

国道50号を水戸方面から笠間に入り、JR水戸線の羽黒駅手前で右折、付近の小さな公園脇に車を停める。

115分、歩き始める。すぐに東那珂郵便局の前を通る。ここは地図上で最初の同定場所として、要確認の地点である。商店や住宅の入り混じるこの道は、国道50号と少しの間平行に走り、正面にはこれから登る羽黒山と棟峰(ぐしみね)が大きく見える。ピークからは派生している尾根が見える。3日前に県北部で積雪があったが、気にかけていた雪もなさそうだ。空一面に青空が広がる。道幅が狭くなり、ここで右折し、国道50号の手前で左折、田んぼの中に道に入る。道幅は広く、舗装されており、農道というより、生活道路なのだろう。左手に貯水池が見え、アオサギが羽を休めていた。正面にはこれから登る羽黒山、棟峰が近づく。右手すぐ近くに国道50号が走る。今日ここへ来る途中、笠間市内に入ると、あちこちの河川で野焼きが行われていた。今歩いている田んぼの両脇の用水路脇も野焼きをしたようで、焦げ臭い匂いが漂う。田んぼはイノシシの被害を防ぐためだろうか、電柵が張り巡らされている。

1125分、田んぼが山裾に変わろうという地形で、鳥居が建てられた場所に着いた。ここには諏訪古墳、羽黒城跡、棟峰城跡などの標識が立てられ、歴史的価値のある場所なのだろうか。車はここまで入ることができ、ここが登山口といってよいだろう。鳥居をくぐり、登り始める。道はしっかりと踏み固められ、両側はヒノキの人工林。高度が上がるにつれて左側のヒノキが落葉広葉樹となった。春を待つヤマガラのさえずりが連続的に聞こえる。道は勾配を増し、落ち葉が堆積し滑りやすい。この急斜面にはロープが張られている。ナイロン製のロープは滑りやすいが、ないよりはましだろう。急斜面を登りきると、西側の展望の開ける場所に出た。眼下に国道50号と、その両側に笠間の町並みが俯瞰できる。

1149分羽黒山山頂に着いた。ここには二所神社の小さな社が置かれている。社の周囲は羽黒城跡の土塁が築かれ、戦国時代に思いを馳せる山頂であった。

 
   
 田んぼ道から左に棟峰、右に羽黒山  登山口の鳥居
   
 ヒノキの参道   急斜面でのロープ
   
 山頂近くから西側の展望  山頂の社