茨城のヤブ山歩き (No.32)  花立山(518.4m)  

2万5千分の1地形図「袋田」 久慈郡大子町 平成17年11月27日

 福島県との県境に近い旧里美村の花立山に登る。この山はすぐ北側を走る道路から林道を20分ほど歩けば山頂に行き着く。このほか地形図では徳田宿から西に花立山までの道が示されているが、この道は徳田宿からも、また花立山からも道を探したが不明だった。このため花立山南の猪ノ鼻峠からの道を歩くことにした。


  国道349号を北上、大子袋田方面に向かう県道22号北茨城大子線に乗り、猪ノ鼻峠の駐車場に車を置く。ここは鍋足山の登山口でもある。

10時55分歩き始める。道路を150mほど里美方面に戻り、ヒノキの人工林の中に作られた林業用の作業道を上に向かう。すぐに道は落葉広葉樹林となる。木々の葉もだいぶ落ちて、落ち葉の絨毯の中を快適に歩く。やがて左手に奥久慈憩いの村からの道と合流する。この道には森林浴コースと書かれている。イロハモミジなどカエデ類の紅葉、コシアブラ、コアジサイの黄葉などが森林を鮮やかに彩り、あれもこれもと見ほれて足が止まる。途中20人くらいの中高年のグループと出会う。植物観察会をしているようだ。盛んに紅葉を写真に納めている。やがて道は林道に出て、左手の森林浴コースと別れる。この林道は鍋足(矢倉)林道と書かれていた。この林道は入口が閉鎖されていて、一般の車は走ることはできない。ほとんど尾根沿いに作られたこの道を、北の方向、花立山に向かって歩く。右に日立から高萩、そして北茨城と続く広大な多賀山地が広がる。道沿いにはムラサキシキブやツルリンドウの実が、また1年を締めくくる花としてヤマシロギク、ヤクシソウ、リンドウが見られた。林道は地形的に特徴が無く、こまめに地図を見ていないと現在地を見失ってしまう。私も花立山を通り越し、先の道路まで出てしまった。戻りは地図を見ながら歩く。作業小屋らしきものが見え、そのすぐ近くに林内への道が見える。地図を確認。小ピーク二つ目が花立山山頂だ。山頂への道は間伐したヒノキが放置され、歩きにくい。
 12時20分山頂着。山頂を示すものは何もない。西斜面はヒノキ、東は灌木に塞がれているが、多賀山地の山々が望める。花崗岩の三角点には何も書かれていないが、近くに杭が打たれていて、そこに二等三角点国土地理院と書かれていた。

写真左手から尾根に入る 花立山山頂