茨城のヤブ山歩き (No.54)  花香月山(378.2m)  

2万5千分の1地形図「中飯」 城里町 平成20年1月4日

 旧七会村(城里町)の花香月山(はなかりさん)に登る。茨城と栃木の県境に位置するこの山は、その日本的な美しい山名から気になっていた。地形図を見ると北から東へ尾根沿いに県境が設けられ、山頂へは茨城県側の北東方面と南東方面から道が見られる。南東方面からの道は山頂近くまで車で入れるようだ。山頂には電波塔があるのでこのためにつくられたのだろうか。今回は花香月山の北東方面の仲郷から林道らしき道を歩き、山道から山頂を目指すことにした。

県道51号水戸茂木線を走り、旧七会村の仲郷地区、京内畑(きょううちはた)の集落に入る。すぐに空き地のような場所に車を止めた。道はこの先しばらくは車で走れそうだが、山村風景を歩きながら楽しもうと考えた。

1149分、歩き始める。数軒の民家を通り過ぎ、田んぼの脇を通る。道はすぐに二手に分かれるが、どちらの道も車で入れそうだ。左の道は「京内畑支線林道」と書かれた案内板があり、この道を少し歩いてみる。山腹につくられた道で、地図には書かれていない。なぜこのような古い道が書かれていないのだろうか。この道はこの先、行き止まりとなり最初の分岐まで戻った。

  花香月山方面を地図で確認し、右手の道に進む。すぐに正面に花香月山へ至る尾根が現れ、左に進む道が見えるが、この道も地図には書かれていない。ここも右に進む。この先右手へ道が現れるが、ここは道なりに左へ進む。

  山道に入ると前方の道をふさぐように低いクサリが張られていた。ここを過ぎると地図では左に鋭く曲がる。しかしここは分岐となっており、左に曲がる道と、まっすぐの道がある。このまっすぐな道は地図には書かれていない。左の道に入り作業小屋らしき前を通り、地図を確認し尾根に取りつく。ここから潅木が密集しており、ヤブ漕ぎがすごかった。この時期、葉は落ちているが、葉がついていると見通しも悪く大変だろう。この潅木内では野鳥の巣を2個見つけた。地図には道が書かれているが、ここを登る人はほとんどいないのだろう。

  午後1時ちょうど、花香月山山頂に着いた。山頂には三等三角点が設置されており、周囲は北東方面わずかにヒノキの人工林が見えるが、そのほかは落葉広葉樹林。葉はすべて落ちているが樹木が密集しており、展望はよくない。

分岐を右に、左が京内畑林道 この先すぐに右に曲がる
作業小屋。この上の尾根に入る。 花香月山山頂