茨城のヤブ山歩き(No.101) 飯盛山(351.2m) |
2万5千分の1地形図「羽黒」 笠間市 平成24年2月5日 |
笠間市稲田周辺の北部山間地の地形図を見ると、採石地を示す記号が目に付く。ここは石切山脈と呼ばれる花崗岩の採石場で、その一群の採石場で最も北に位置するであろう飯盛山を歩く。ここから尾根を北に辿ると仏頂山に行き着く。
国道50号線を走り、稲田から北に向かい、石材加工の工場脇を通る。大郷戸地区に入り、地区の最奥の集落に車を停める。
11時23分、歩き始めるとすぐ山道になる。道は舗装こそされていないが、車が走れるしっかりとした道となっている。飯盛山方面に向かうため、すぐに左手の道に入る。この道は沢道で、この先車は入れない。少し歩くと道は尾根に変わるが、この尾根の左手の沢に赤いテープがつけられている。地形図で確認すると、道は尾根を外れている。ここは左の沢に入る。
最初はしっかりとした枯れ沢だが、アズマネザサやアオキが現れヤブの様子となり、少し歩くと潅木が進路をふさぎ、どこへ向かえばよいのかわからなくなった。このやぶに入るべきか迷ったが、地形図で山頂方面を確認し、とにかくこのヤブを突破しようと考えた。ここで前方の高みをよく見ると赤いテープが枝に取り付けられている。先人の歩いた跡だろう。ヤブを抜けると花崗岩の大きな石がごろごろ転がっている場所に出た。石の中にはくいの跡があるものもある。削岩機のようなもので割ったのだろう。砕石場の跡で、これが稲田石と呼ばれる花崗岩なのだろう。この石を伝って上に登ると作業小屋の廃屋がある。小さな小屋は潰れているものや、まだ原形をとどめているものなど数棟見ることができる。冷蔵庫などもあり、昔はここで生活しながら採石の仕事をしていたのだろう。いつのころまで人が入っていたのだろうか。
12時9分、小屋のすぐ上の尾根に出た。ここからは尾根を辿り、アズマネザサや潅木を掻き分けて、山頂に向かう。
12時27分、4等三角点の設置された山頂に着いた。三角点の東側、すぐ下は古い砕石場で絶壁となっている。周囲はコナラなどの落葉広葉樹林で、落葉しているこの時期でも展望はない。 |
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ここから入る | ここで左の沢に入る | |
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花崗岩 | 昔の採石場 | |
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尾根道 | 飯盛山山頂 |