茨城のヤブ山歩き (No.74)  富士山(128.1m)  

2万5千分の1地形図「岩間」 笠間市 平成22年06月06日

 笠間市には3つの富士山が鎮座する。その一つの富士山に登る。

陶芸関係の工房や店が並び、「やきもの通り」とも呼ばれる国道355号を南下し、北関東自動車道、友部インター近くの高架下を通過すると、すぐに右折する。この道はあらかじめ地図で道があることを確認していないと、見逃してしまうだろう。高速道路の高架下に車を停める。緩やかな尾根のヤブの一部が切り開かれ、山への入り口となっている。幹線道路から外れるこの付近には、ゴミが散乱している。
  1234分歩き出す。ヒノキの人工林は適度に間伐されて、日が差し込んでいる。すぐ後ろには高速道路を走る車の音、林内ではメジロが盛んに鳴いている。前方にアズマネザサのヤブが広がり、道が不鮮明となった。右がヒノキ林で尾根方向だろう。赤いテープが見える。左方向はササヤブとヒノキ林との植生界に沿うように、わずかに踏み跡が見える。地形図では左方向に道が書かれている。少し迷うところだが、ここは左に進む。 

やがて左からの道と合流する。山裾につくられたこの道を少し歩くと左側はゴルフ場である。偶然にも今日はここ「宍戸ヒルズカントリークラブ」で「日本ゴルフツアー選手権」なるものが開催され、今日はその最終日のようだ。そういえばここへ来るまでの道もだいぶ混雑していた。    右側には鳥居がある。富士山と名のつく山は全国にたくさんある。信仰の山としての富士山も多く、古くは信仰心の厚い地域の人たちに登られてきた。この鳥居の先、急坂を登りきった所が富士山山頂なのだろうか。鳥居をくぐり急坂を登ると、すぐにピークに着いた。そこには古い小さな石の祠が二つ置かれている。しかし、あるべきはずの三角点がない。地形図を確認する。ここは手前のピークで、富士山はこの先にある。ここから西の富士山に向かう。アズマネザサの猛烈なヤブに分け入り、このササを掻き分ける。ヤブを歩くと右手にヒノキ林が見えた。このヒノキ林とササの間に道はないかと探すと、わずかに踏み跡があり、これをたどって歩く。しばらく歩き地形を確認しながら、ピークらしきところで再びヤブに入る。すぐに目の前に大きな朽ち果てた設備が目に付いた。この山の中では不自然な設備だ。なんの設備だろうか。ここを一周すると古い石の祠が見える。これが富士山の由来なのだろう。

  15分富士山山頂に着いた。山頂を示すものは三等三角点のみで、ヒノキの人工林と広葉樹林に囲まれ展望はない。

 
富士山登山口 小ピークへの鳥居
小ピークの祠 富士山の祠となぞの施設
 
 富士山山頂