茨城のヤブ山歩き (No.77)  加賀田山(383.2m)  

2万5千分の1地形図「岩間」 笠間市 平成22年08月15日

 今回歩いた笠間の加賀田山の山名は地形図には記載されていない。しかし、この山は地元の学校の校歌や校章にも使われているようで、地域ではよく知られた山のようだ。   山頂には東西から道が通じている。今回は東の金毘羅山からの縦走となる。

1127分、金毘羅山山頂から加賀田山方面に向かって歩く。すぐに背丈よりも高く生育したアズマネザサの猛烈なヤブに分け入る。地図を見ると進行方向左側が採石場の外周のようだ。ヤブで採石場方面は見えないが崖のようになっているのだろうか。人間一人がやっと通れるくらいのササが刈り取られている。これが道なのだろう。歩きながらも、この道は地形図に示された道なのだろうか、ひょっとしたら獣道を歩いているのでは、と迷わせる。ヤブの中はとにかく暑い。くもの巣が顔にべったりと張り付く。セミの声が暑さをいっそう誘う。時折ササの間からチラッと採石場が見える。ササヤブを抜けると踏み跡の不明瞭な斜面となった。モミジイチゴのいばらが道をふさぎ、これを踏みつけながら歩く。尾根に乗ろうと上に向かうが、まるでお城の土塁のように段々の地形となっている。明らかに人工の地形と思われるこの段々は、ここからすぐ下の館岸山に築城されたといわれる平安時代初期の館岸城の土塁なのか、地域の歴史に詳しい人の話を聞きたい。

1222分、ヤブを抜けて尾根に出た。道は明確になる。1227分、尾根上の分岐に着いた。ここに案内板があり、今歩いてきた道が「金毘羅山、石倉山、宍戸ヒルズCC方面」、ここから先が「加賀田山、洗心館、吾国山」、そして左手の道が「泉蔵院、難台山、すずらん群生地、館岸山方面」と書かれている。

 1239分、標高383.2mの加賀田山山頂に着いた。ここには三等三角点が設置されているが、周囲はヒノキの人工林で展望はない。「加賀田山」と書かれた木札が、立ち木に取り付けられている。地形図を見るとここから北西方面すぐ近くに、ここよりも小高いピークがあり、等高線から410m以上あることが読み取れる。笠間市の広報では加賀田山は410mとなっており、このピークをさしているのだろう。このためこの410m地点に行ってみたが、そこはヒノキの林の中だった。

 
金毘羅山山頂から加賀田山に向かう ササヤブ
 
ササヤブ  分岐 
 
三角点のある加賀田山山頂