茨城のヤブ山歩き (No.30)  観音山(514.6m)  

2万5千分の1地形図「袋田」 久慈郡大子町 平成17年8月17日

今回の観音山は、この6月にも来ている。この時は地図にない林道がいきなり現れて混乱し、途中で撤退した山である。この林道は案内板によると、広域基幹林道「滝川西線」と書かれている。手持ちの地形図を見ると平成2年修正測量のものであり、この後にできた林道であろう。自宅でパソコンを使い、日本全国をカバーしている有料のオンライン地図サービスで確認してみるが、やはり林道は記載されていない。それではと国土地理院の地形図閲覧サービスで確認してみると、林道が書かれており、納得した上で今回の再挑戦となった。

 国道349号を北上し、里美から福島県矢祭町に入る。程なく狭い旧道に入り、すぐに林道に向かう道へ左折する。この道を約600m走り林道にぶつかる。ここに駐車スペースがあり車を置いた。

 
 12時32分、林道を北に歩き始める。見上げると青空に積乱雲が広がり、ミンミンゼミやアブラゼミの大合唱が盛夏を演出している。あらかじめ地図上で入りやすい沢に目星を付け、そこから支尾根に乗り、観音山に続く主尾根に入ろうと考えていた。林道を歩くと、道路脇の灌木が無くなり、傾斜の緩い沢が現れ、ここから山に入る。すぐに左手の尾根に乗る。周囲は樹齢30年前後であろうか、手入れのされていないヒノキの人工林で、樹冠が広がり、林床植物は耐陰性の灌木がわずかに見られるだけで、尾根を見失うことはない。ヤセ尾根を進むと急登になり、登り切ると主尾根につながる。ここは南の猪ノ鼻峠から北に花立山、観音山そして佳老山へと続く、大子町と常陸太田市の市町村界から、茨城県と福島県の県界が設けられた主尾根となる。進行方向左手はヒノキの人工林、右側はコナラを中心とする落葉広葉樹林である。すぐに樹相は変わり、ブナやシデの混じる快適な登山道となって、1時6分山頂に着いた。山頂は三等三角点のみで山頂を示すものは何もなく、広葉樹林帯の中で周囲の展望は得られない。

ここで林道から山に入る 観音山山頂