茨城のヤブ山歩き (No.61)  唐桶山(232.1m)  

2万5千分の1地形図「羽黒」 笠間市 平成20年8月9日

水戸線の笠間駅から約4km南に位置する唐桶山(からおけやま)に登る。地形図を見ると山頂には北東及び南西からの2本の道が通じており、さらにこの2本の道には山裾から何本もの道がある。今回は県道から農道らしき道に入り、山頂に一番近い道を選ぶ。

国道50号を走り、笠間市飯合(いいごう)からフルーツラインに入り、県道42号笠間つくば線で本戸(もとど)地区から農道と思われる道に入る。集落を過ぎ入口を探しながら走ると、前方に地図に書かれていない道があり、車が走っている。道を間違えたかと、地形図を確認するが、間違えているとは思えない。戻ったら確認してみよう。

1156分駐車スペースに車を止め歩き始める。舗装道路から薄暗い人工林の林に入る。道は沢沿いの道のはずだが、沢から外れ登り始める。おかしい。すぐに戻り、再び舗装道路から歩き始める。よく観察すると沢方面はササに覆われている。この覆われたササを通り抜けると、小さな沢に平行してつくられた踏み跡がある。左側は手入れのされていないスギの人工林で光が入らず、林床植物はなく、土壌が露出している。大雨でもあればたちまち土砂が流されそうだ。沢にはゴミがたくさん捨てられている。家庭ごみだろうか、ポリ袋などが散乱している。あまりこういう光景は見たくない。誰が捨てるのだろうか、怒りを覚える。セミが人に驚き、あちこちの木から飛び出す。

やがて沢沿いの道は不明瞭になる。ほとんど歩く人はいないのだろう、アズマネザサやアオキが道をふさぎ、それを掻き分けながら歩く。地図では沢から道が外れるようになるが、潅木が生い茂り、踏み跡を見つけることはできない。この沢を登れば稜線に出て、すぐに唐桶山に着くはずだ。

沢を一気に登りつめる。落ち葉が堆積して滑る。手がかりになる木を探して登る。汗がどっと噴き出してくる。1220分、尾根に出た。地図を確認し、左手に進む。

1224分唐桶山山頂。山頂はコナラを中心とする落葉広葉樹に覆われ、展望は得られない。立ち木に「唐桶山」と書かれた木札と四等三角点が山頂を示している。涼しい風が吹き抜け、汗を吹き飛ばしてくれ、心地よい。

 
  自宅に戻り、あの登山口付近を通る道路は何かを調べた。あの道は昨年11月に開通したばかりの北関東自動車道だった。そしてあの道は今回登った唐桶山の下をトンネルで通過していた。

ここから山に入る 沢道をササがふさぐ
ササが茂る沢道 唐桶山山頂