茨城のヤブ山歩き (No.51)  小舟富士(273.1m)  

2万5千分の1地形図「上小瀬」 常陸大宮市 平成19年9月23日

旧緒川村の小舟富士に登る。山名に富士とつく山は全国にたくさんある。これらの山は古くから地元の人たちにとってシンボル的な山で、よく歩かれているようで、地形図には書かれていないが、道はしっかりしているだろう。

国道293号を栃木県馬頭町方面に向かい、緒川物産センター「かざぐるま」の駐車場に車を止める。ここで地元の3人に小舟富士への道を聞いたが、彼らはいずれも獣道があるらしい、登るのに1日かかるようだなどと言い、だれも道は知らなかった。

110分歩き始める。国道293号を横切り、農道らしき道に入る。この道は荒れてはいるが一応舗装された道で、軽トラックなら入ることができるだろう。前方に見える山を確認しながら、畑や荒地の中を歩き、すぐに山道に入る。広葉樹の林の中に今は役目を終えたシイタケのホダ木が置かれている。右手には小舟富士に続く尾根が見える。道は左に曲がるが細い道がまっすぐに見え、ここを進む。斜面に残された踏み跡を少し歩き沢に下りる。この沢には南から北にわずかな流れがある。ここで地図を確認する。前方西に沢と尾根が見える。沢は小舟富士へ続く鞍部、尾根は小舟富士への直登となる。沢道はしっかりしている。尾根道は踏み跡が見られず落葉が堆積し、滑りそうだが、ここは尾根道に入る。

 手入れのされていない薄暗いスギの人工林のやや急な斜面を登るとすぐに広葉樹林になる。コナラやアラカシの下に多くの潅木が生育している。踏み跡はないが注意して歩けば、尾根を外すことはなさそうだ。すぐに稜線に出た。明るく気持ちのよい道に、季節外れのヤマツツジが咲いていたのには驚かされた。稜線に出るとすぐに山頂に着いた。

138分山頂。コナラの多い二次林で周囲の展望は得られない。山頂には三等三角点が設置され、「小舟富士」と書かれた木札が木に取り付けられていた。

小舟富士登山口 小舟富士山頂