茨城のヤブ山歩き (No.64)  前山(271m)  

2万5千分の1地形図「羽黒」 笠間市 平成21年03月29日

  笠間の「前山」を歩く。地形図を見ると山頂には三方から道が通じている。北西からは林道からの歩き、東からは県道からの歩き、そして南西からは尾根の縦走となる。今回は東からの道を選択した。道路から山頂までは直線距離にするとわずか500m程度だが、地図に書かれた道は、尾根と沢の区別が明確ではない。取り付きは沢道で後半は尾根歩きというところだろうか。昔は里山として利用されたろうが、今も道は歩かれているのだろうか。

国道50号から県道42号笠間つくば線を走り、南指原(なじわら)地区に入り、適当な駐車スペースに車を止める。

1215分、歩き始める。民家脇から山頂に通じる道が特定できず、探しながら歩く。民家の庭先を通るような道があるが、バス停まで来てしまった。ここは石灰山(いしばいやま)バス停である。

民家前を通り、手入れのされていない薄暗いヒノキ林に入る。上を目指して歩けば、山頂か稜線に出るはずだ。山道が交差するなか、地図を見ながら前山山頂方向を確認し歩く。少しの間尾根歩きとなるがすぐに尾根から外れ、やがて道がなくなる。地図を確認する。右手に見える尾根に上がりたいが、そのためにはヤブを突っ切って尾根に上がるか迷う。少し周囲を探すと右側に細い踏み跡らしきものが見え、この道を歩く。ほとんど歩かれていない様子で、ときおり灌木が進路をふさぐ。再び尾根に出たが、すぐにまた尾根を外れ斜面のトラバースとなる。周囲はヒノキの人工林で、ほとんど手入れがされておらず、薄暗い。

1253分、祠と石碑らしきものの置かれたピークに着いた。ここが山頂かと考え三角点を探すが見当たらない。場所が特定しないので、尾根を進んでみる。前方に高い山が見える。あの山にコンパスを当て、現在地を同定できるかもしれないと考え確認する。高い山は吾国山に違いない。地図を見ると前山山頂は271m、今歩いている稜線上の一番高いところは290m以上ある。とするとあの祠があるところは尾根上の一番高いところだろう。来た道を戻る。祠のある場所を通過し、尾根を下るとすぐに小ピークとなる。

19分、前山山頂に着いた。ここには三角点が設置されているが、山頂を示すものはなにもない。コナラなどの落葉樹を主にヒノキ、ヒサカキ、アオキなども見られる。周囲は樹木が立て込んでいるのでよい展望は得られない。

 
石灰山バス停脇の道 ここから山道に入る
沢道を歩く この沢道から右手の尾根に乗る
祠のある一番高いピーク 前山山頂