茨城のヤブ山歩き (No.78)  丸山(218.4m)  

2万5千分の1地形図「岩瀬」 桜川市 平成22年08月28日

 丸山は北関東自動車道の岩瀬トンネル近くの南に位置し、その名の示す通り丸い山容を持つ山である。足尾山、そして加波山方面から尾根をつなぐと、その北端といってもよいだろう。山頂への道は書かれていないが、北部の裾野から東に雨引山までの道が点線で示されている。丸山の名が示す通り、この山は丸く特徴的な山容をもつ。道路や民家から近く、里山として利用されている山のようで、どこからでも歩けるだろう、と考えた。

北側の道路脇に車を停め、1220分に歩き始める。民家を通り過ぎると、左に水田、右側がタバコ畑となる。北には北関東自動車道、その先には採石のために斜面を大きく削られた富谷山が、痛々しい山容を見せている。前方にこれから登る丸山が見える。道はしっかりしているが、このまま道なりに行ってしまうと、雨引山へ行き着いてしまうだろう。裾野は尾根と沢の区別がつきにくい地形だが、山頂にコンパスを合わせ、山頂方向の右側に進路を変える。すぐにヒノキの人工林に入る。踏み跡はない。尾根の方向を見極め、歩きやすいところを選びながら進む。耕作放棄地となっている荒地に出るが、すぐに広葉樹の二次林となる。林床にはアズマネザサが茂るが、たいしたヤブではない。山頂方面にコンパスを合わせ、歩きやすいところを選んで進む。踏み跡はほとんど見当たらない。地形的にやや平坦な場所になると、いきなり背丈以上の高さに成長したアズマネザサが進路をふさぐ。このヤブには入りたくないので右側に迂回し、歩きやすい場所を探す。しかし再びヤブとなり、強行突破を試みるがすごいササヤブで、また引き返す。

1247分、明確な尾根に乗る。あとは最後にちょっと登って山頂だろう。相変わらずくもの巣が顔に張り付く。埋め戻されていない自然薯の堀あとが、あちこちに散見する。地元、日立の山でもそうだが、ヤマイモの掘り跡は必ずといっていいほど、埋め戻していない。山頂近くになると尾根はいっそうはっきりし、ささが刈り取られて歩きやすくなっている。

1252分山頂に着いた。ここには三等三角点が設置され、傍らに小さな祠がある。周囲は雑木林で展望はない。わずかに加波山と真壁の町だろうか、町並みが木々の枝の間から見える。

 
前方右が丸山 富谷山
 
この先から山に入る  上り始め
 
丸山山頂   山頂の祠