茨城のヤブ山歩き(No.161)  妙見山(879.6m)  

2万5千分の1地形図「里美牧場」 常陸太田市 平成26年07月06日

旧里美村の妙見山から前室山を歩く。

常陸太田市には3つの妙見山がある。小妻町の妙見山、折橋町の妙見山、そして今回歩いた里川町の妙見山である。

三鈷室山は標高870.6mであり、この妙見山は標高879.6mで三鈷室山より高い。


   里川から高萩方面に向かい、漆平地区に入ると地形図に点線で示す山道がつくられている。

ここから歩こうと考え、漆平の民家の人に車を停めさせてくれるようお願いした。この人の話では、ここからの道はないのでこの先の林道から入ったほうがよい、と教えていただいた。今は歩く人もなくヤブ状態になっているのだろう。教えられたとおり、林道から入ることにした。
地形図を見ると妙見山を取り巻くように林道が走っている。

この林道から山道が書かれており、山頂に近いほうの道から歩こう。


   県道22号、北茨城大子線を高萩方面に向かい、常陸太田市と高萩市の市境界に近いところから林道に入る。この林道をしばらく走り、途中いくつか道が分岐するが地形図で確認する。


   115分、林道の分岐に車を止め,地図で示された点線の道まで少し林道を戻る。
沢道を歩き、鞍部から妙見山への尾根に乗ろう。


   間伐がされていないヒノキの人工林の中の歩き。光の届きにくい林床にはコシアブラの幼木が目につく。
林内ではエゾハルゼミが盛んに鳴く。ミソサザイ、オオルリ、キビタキなどの野鳥のさえずりも聞こえる。
梅雨のこの時期、たっぷりと水分を含んだ小さな沢の脇の斜面を歩く。
常時は枯れ沢であろうと思える細い沢は、今はわずかな流れとなっている。
涼しくて心地よい歩きで、シジュウカラにコゲラ、ツツドリの声も聞こえる。

  すぐに右側斜面の傾斜が急になる。この斜面を登ればその上が妙見山だ。
しかしここは地形図の点線どおりに沢を登り、鞍部に出てそこから尾根に乗り、妙見山を目指す。
すぐに鞍部となる。ここから尾根に乗り妙見山だ。


   1130分妙見山山頂に着いた。山頂はヒノキの人工林に囲まれ、展望はない。
山頂には「寄進荷見祐司 寛政12年」と彫られた石の祠が置かれている。
ここには四等三角点が設置されている。この三角点を探す。
しかし、「境界見出表」と書かれた標石が数ヶ所周囲に点在するが、それらしいものはない。
その中の1ヶ所に主図根と見える標石があった。
これは林野庁が設置した主図根点だろう。
結局、国土地理院の四等三角点は見つけることができなかった。

ここから南西方面わずかな距離に前室山はあり、この前室山に向かう。


私が里川の妙見山を知ったのは、元青年海外協力隊経験者で、里美牧場で植林を行っている方からのメールである。
これによると、地元の人の話では里川にも妙見山(879.6m)がある。
この山は茨城では標高が高い山として知られている三鈷室山(
870.6m)より高く、常陸太田市の最高峰であろう、と言う。


   里川の里川宿地区に入ると、集落の手前に三鈷室山へのハイキング道があり、入口には「三鈷室山コース案内図」と書かれた案内板が建てられている。

案内板には周辺の山として「妙見山」と「前室」とはっきりと書かれていた。

 
ここから入る 左の沢を突き上げる
妙見山 三鈷室山ハイキング道案内板