茨城のヤブ山歩き (No.85)  竜神山(196m)  

2万5千分の1地形図「柿岡」  石岡市 平成23年2月20日

以前は一つの山であったという石岡市の竜神山。しかし、中心部は採石のため大きく抉り取られ、無残な山へと変貌を遂げた。地形図を見ると採石場を挟んで北に竜神山196m、三角点がある南には佐志能神社163.0mと書かれている。196mの竜神山の登るには、北西方面から延びる主尾根から取り付くのがよさそうだが、ここは「やさと国際ゴルフ倶楽部」の施設内となる。このためゴルフ場に入らず、主尾根から派生する支尾根をさがす。

国道6号から県道7号石岡筑西線に進路を変え、柏原工業団地に入ると前方に竜神山が見えてくる。「常陸風土記の丘」方面に左折し、精米所脇に車を停めさせてもらう。
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3分、県道7号線を筑西方面に向かい、取り付き口を探す。地図を見ながら見当をつけ細い道へ入ると、墓地で道は突き当たる。お墓の裏に回るとわずかに踏み跡らしきものが見え、ここから入る。地図を見ながらヤブの斜面をトラバースして、尾根を探す。
  1220分尾根に乗るが、アズマネザサとかヒサカキなどの潅木が生い茂る濃いヤブとなった。急な斜面を少し登ると、トラバースするように、わずかに踏み跡が見え始めた。右のほうからゴルフの球を打つ音と、かすかに人の声が聞こえ、間近にゴルフ場が見える。斜面のトラバースから再び尾根に乗る。高度を上げると尾根らしくなってきた。植生はスギやヒノキなどの人工林で、林床にはヒサカキがたくさん生い茂っている。
  1032分傾斜がゆるくなり、地図で現在地を確認する。尾根が広くなり踏み跡らしきものもはっきりと現れてきた。左からの沢が上り詰めたところも確認できる。ここは右側のゴルフ場からの主尾根に合流しているところで、このあとピーク付近は起伏も少なくなる。ここは三角点も標石もなく、地図上の標高点にコンパスを合わせる

1043分地図上の標高点付近に来たが、その先、山は削り取られ崖となって進むことができない。眼下は採石場となっており、ブルドーザーなどの重機が散見する。南西方面にはピークに電波塔の宝篋山、右側に目を移すと筑波山からきのこ山へと続く縦走路、その手前の難台山から吾国山に至る山々が見える。
この「竜神山」はどこまで採石が進むのか、やがて山が消えてしまうのだろうか。

 
 
竜神山 ここから入る
左が採石場への崖 山頂付近から採石場を見る
   
山頂付近  左が竜神山、右が佐志能神社