茨城のヤブ山歩き(No.149)  猿壁山(241.9m)  

2万5千分の1地形図「加波山」 石岡市 平成25年08月03日

筑波連山を形成する足尾山、その支尾根が集落に落ちるところに猿壁山はある。

地形図を見ると石岡市小山田の上山地区から、点線で描かれた山道が猿壁山を通り足尾山へ、そこから北へ加波山、そして南の筑波山方面に主稜線が続く。

 

上山地区の田んぼの中の適当なスペースに車を停める。北西方面すぐ前にこれから登る猿壁山が見え、その左は双耳峰のようにも見える、足尾山だろうか。上空には、足尾山方面のハングライダー基地から飛び立った、たくさんのハングライダーが舞っている。またそこからぐるっと西方向に目をやると、二つのピークに電波塔の林立する筑波山が見える。

 

1112分、猿壁山に向かう。民家の前を通り、すぐに山道に入るが、道はコンクリート舗装されている。川が流れる沢沿いの道で、右手には人工林の林床にヤブミョウガの群落が見事だ。

気がつくと、道は猿壁山から離れる方向に向かっている。もう少し進むか、ここで引き返すか、判断がつかないまま歩くと、道は二手に分かれ、民家が現れた。庭先で飼い犬がほえる。ここで引き返す。

周囲の地形は起伏が少なく、どこでも歩けそうだ。地図を見てスギ林に分け入る。しばらく歩くと、踏み跡の明瞭な道に出た。猿壁山から派生する尾根に行き着くよう、この道を歩くが、地形図に書かれた点線の道とは離れていく。立ち木にはところどころに、赤や白のテープがつけられている。地図を見ながらこの先の尾根に合流するか、迷いながらもテープに導かれて道を歩く。やがて前方に林道が現れた。この林道を歩き、地形図に書かれた点線の道を探そう。

猿壁山近くになると、何ケ所か人が入り込んだ跡が見られるが、地形図にかかれるようなはっきりとした道は見当たらない。適当なところで入り、ピークを目指し急斜面を尾根に向かい登る。ヤブはさほどではない。尾根に乗るとはっきりとした踏み跡が現れ、やがてピークに近くなると傾斜はゆるくなった。ピーク周辺は人の手によると見られる、堀のような土壌構造が見られる。ここには戦国時代には山城が建てられていたのだろうか。

 

1221分、猿壁山山頂に着いた。周囲はヒノキと落葉樹の混交林で展望は一切ない。すぐ上空をハングライダーが静かに飛び去った。

 

家に帰り猿壁山を調べると、やはりこの山には猿壁城という山城が存在していた。

 
猿壁山 ここから入る
ヤブミョウガの群落 整列された人工林の間を歩く
   
ここを登り猿壁山に   猿壁山山頂