茨城のヤブ山歩き(No.159) 里美富士(655m) |
2万5千分の1地形図「里美牧場」 常陸太田市 平成25年11月24日 |
常陸太田市の里美富士に登る。 常陸太田市と合併前の旧里美村のガイドマップには「富士山」と書かれている。位置や標高は明確に示されてはいないが、近くには大滝と小滝と書かれており、里美の生田(おいだ)付近だろう。以前、里美の滝として知られる薄葉沢を歩いたとき、集落外れの道路終点付近に「里美富士入口」と書かれた案内板があることを確認している。ここから入れば、富士山に行き着くだろう。 地形図を見ると案内板付近から入る山としては、標高が書かれたピークはいくつかあるが、このどれかが富士山なのだろうか、それとも他にあるのだろうか。 10時10分、道路終点に車を停めた。「里美富士入口」と書かれた案内板から、柿の木の植えられた田のあぜのような道を歩くと、すぐに山道となった。しばらくは尾根沿いの斜面につくられた道を歩く。途中、案内板があり、進行方向前方が「富士山へ」と書かれている。しばらく斜面の道を歩くと、鞍部となり、そこから尾根に乗った。 植生は黄葉が進んだ落葉樹の林となる。コアジサイやコシアブラなどの潅木の黄葉、そしてミヤマシキミの緑の葉の中に鮮やかな赤い果実も見られ、心地よい歩きだ。落ち葉を踏みしめながらの歩きは、いかにも晩秋の低山ハイクという趣がある。 道は針葉樹の尾根になり、勾配を増した。ここにも案内板があり、「里美富士へ」と書かれている。 10時57分、尾根上の小ピークに着いた。「里美富士前峰573m」と書かれ、二つの祠が置かれている。 この先ミヤコザサが茂るヤブの中には「里美富士中峰638m」がある。 10時49分、案内板がある分岐に着いた。右に「里美富士奥峰」、左に「薄葉沢へ」と書かれている。尾根の東側は手入れのされていないヒノキの人工林だが、反対側は広葉樹の林で、林床にはミヤコザサが茂り、カエデやシデ類が多い美林の中の心地よい歩きだ。 11時21分、里美富士奥峰に着いた。標高は「655m」と書かれている。ここに三角点はないが、「里美富士」と書かれた木札がいくつか立ち木に取り付けられている。周囲は南東方面の一部を除き、シデやアカマツ、ヤマザクラ、コナラ、カエデなどの里山を象徴する木々が取り囲む。多くが落葉した樹間からは、北西方面に常陸太田北部の峰々の連なりが見える。 帰路は分岐から薄葉沢方面に下った。 |
ここから入る 山道 案内板 山道 案内板 前峰 山道 中峰 分岐の案内板 里美冨士山頂