茨城のヤブ山歩き(No.160)  関本富士(206m)  

2万5千分の1地形図「川部」 北茨城市 平成25年12月07日

北茨城市北部に位置し、地元で「富士山」とか、「関本富士」と呼ばれる標高206mの山を歩く。

地形図を見ると、福島県との県境に近い関本町にあり、山道や三角点は書かれていない。地形を読みながら、車か徒歩でふもとを回り、登り口を探そう。

富士山と呼ばれることから、地域信仰の山として歩かれていることが考えられる。それであれば、神社などから登山道がつくられていることが多い。

 

県道10号線日立いわき線を走り、関本富士の東側にあるお寺の前に車を停めた。お寺の後ろには廃工場と思える建物が見える。その先には進む気にはなれず、そこから車で北に向かう。
すぐに道路から民家方面の狭い道に入る。そこで山に分け入る踏み跡が見えた。地形図で確認する。ここから入ってみよう。民家の人に断り、車を停めさせてもらう。

 

1041分、歩き始める。高度差130mの登りだ。間伐のされていないヒノキ林内は薄暗く、林床にはリョウメンシダが踏み跡を覆うように密生し、フユイチゴが赤い実を付けている。山を巻くように付けられた踏み跡は尾根に変わった。地形図には現れないような小さな尾根だが、登り口にはピンクのテープが付けられている。尾根を上に向かうと、すぐに踏み跡は再び巻き道となり、沢に入った。地形図では確認しにくいが、降雨時しか流れることはないだろう枯れ沢だ。ここで地形図を確認する。この沢を登ると稜線上の鞍部となり、そこからもうわずかで山頂となる。沢を登るとアオキが道をふさぐようになり、歩きやすいところを選び稜線に出た。道は参道のようにヒノキが等間隔で植えられている。

 

114分、山頂に着いた。ここには祠が二つおかれている。地元では富士山と呼ばれるが、周囲は常緑のヒサカキやアカガシ、それに落葉樹のヤマザクラ、イヌシデなどに覆われ、展望はない。

 

今回歩いた道は登山道というよりはわずかな踏み跡で、沢もあり、足腰の弱いお年寄りには無理だろう。山頂の祠や周囲の整備された様子を見ると、他にしっかりとした道があるのかもしれない。

 
関本冨士 ここから入る
巻き道 沢道
 
尾根道 関本富士山頂