茨城のヤブ山歩き (No.49)  住谷山(302m)  

2万5千分の1地形図「野口」 城里町 平成19年4月1日

  東茨城郡城里町の旧桂村にある住谷山に登る。地形図を見ると、この山の北東方面に住谷という小さな集落がある。この山名は集落から由来のものであろう、ここから登る道があるはずだ。

 国道123号を走り、旧桂村の阿波山地区高根山入口で住谷方面の道に入る。住谷地区の外れで、地形図を見て周囲の山を同定する。西に二つの山が見えその間に大きな沢がある。左の山が住谷山だ。この沢道を歩き、鞍部に出るとそこが二つの山を繋ぐ稜線となる。そこからひと登りで山頂に出るだろうと考えつつ、周囲を見回すとすぐ近くにお墓がある。そのお墓の先に道らしきものが見える。ここが集落の人に利用されている山道なのだろうと考えた。

1248分お墓の脇を通り、歩き始める。落葉で覆われた斜面に造られた道を歩く。スギの人工林の中の沢沿いの道で、スギの葉が深く堆積してふかふかの道である。すぐに尾根に乗る。進行方向右側はヒノキの人工林、左側は落葉樹に針葉樹が混じる針広混交林となっている。道は尾根から外れ、斜面に造られた道となる。ここに鳥居があった。鳥居といっても細い竹が道の両側に刺されて、そこに縄がかけられたごく簡素なものだが、地域の人たちの信仰の山なのだろうか。

 ツツジ、イロハモミジ、イヌシデなどが芽吹き始め、クロモジは花が咲いている。登り着くとそこに2つの小さな社が置かれ、脇にはプレハブの小屋が建てられている。小屋の右が小高いので三角点はそっちだろうと考えピークを探した。ここに三角点と書かれたものがあったが、これは地方自治体が設けたものだろう。国土地理院の三角点を探したが、ここにはなかった。このため少し南に移動、周囲を探し回ると、「住谷山」と書かれた木札が立ち木に掛けられているのが見え、倒木の陰に四等三角点があった。この場所は見つけにくいだろう。

116分住谷山山頂。周囲は落葉広葉樹の若い二次林で、ヤマザクラ、クロモジ、シデ類の美林だ。この時期、葉の展開はないが、たくさんの木が茂っており、周囲の展望はない。
 
 今日の山ではウグイスカグラ、タチツボスミレ、クロモジ、ミヤマシキミなどが観察できた。

住谷山登山口 登山道の鳥居
山頂にある社 住谷山山頂