茨城のヤブ山歩き (No.41)  尺丈山(511.5m)  

2万5千分の1地形図「常陸大沢」 久慈郡大子町 平成18年11月4日

  大子町と常陸大宮市、そして栃木県と接する尺丈山(しゃくじょうさん)に登る。地形図を見ると山頂に至る尾根には東に大子町と常陸大宮市の市町村界線、北と西には茨城県と栃木県の県界線が書かれている。また北と東の尾根上には登山道らしき道、西からは山頂近くまで道路が通じているようだ。南からも道があり、道路から近くここから登ることにする。


  日光方面の山行に利用する国道293号線を緒川村から美和村(いずれも現在は合併し常陸大宮市)に入り、花立トンネルを過ぎ右折し県道29号常陸太田烏山線に入る。約1.5kmほど走ると道路わきに「尺丈山」と書かれた案内板があり、ここで左折する。道は山間部に向かうが右左折箇所には案内板があり迷うことはない。この道は栃木県馬頭に通じる道で、最後の集落を過ぎ、県境に程近い場所に尺丈山登山口があった。

 
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38分歩き始める。小川を渡ると左手に畑が広がる。地形図では尺丈山へ続く尾根の裾野と畑の間に道があり、右手が畑となるが、この程度の地図の間違いはよく見られることである。すぐに1合目と書かれた道標に出会う。この道標は山頂まで続くのであろうか。山頂までわずか1.2Kmの行程であるが、初めて登る山ではこういう道しるべは励みになるし、楽しいものである。手入れのされていないスギの沢道を歩く。道標は2合目、3合目と続き、道は沢道から外れ斜面をトラバースとなる。左に広葉樹林が現れると4合目となる。道には山栗がたくさん落ちていた。九十九折の道を進むと5合目となる。落葉も進み、わずかな風で葉がはらはらと落ちる。6合目を過ぎると右手に展望が開け、7合目を過ぎると西側には大きく展望が開け栃木の山々がよく見えてくる。山腹をたどると植林のために伐採された木の株が山火事でもあったのだろうか黒く焼け焦げていた。後で調べてみると尺丈山付近は地域活性化のために国有林の払い下げを受け、平成9年に20年計画で地域住民により広葉樹の森作りに着手し、地元住民やボランティアなどにより植林された。しかし平成134月に山火事にあい、植栽した苗木の多くが焼けたが、再び多くの人によって植林されたようだ。20年後にはどういう樹相に変わっているのか。

  道を登り詰めると山頂付近は大きく切り開かれていた。手前に東屋が建てられており、展望台からは日光の山々、そして富士山も観られるという。そこから北に向かいすぐに尺丈山神社に行き着く。社のすぐ後ろが三角点のある山頂で1115分に着いた。ここはヒノキの人工林に囲まれほとんど展望はない。

登山口 道標のある登山道
記念植樹 展望台
尺丈神社 尺丈山山頂