茨城のヤブ山歩き (No.45)  高館山(229.3m)  

2万5千分の1地形図「上小瀬」 常陸大宮市 平成19年1月14日

旧緒川村の高館山に登る。地形図を見ると、山頂北から東西には丸い等高線が蛇行する緒川に一気に落ち込んでいる。南側は斜面がやや緩やかになり、尾根も延びている。道は南側の三方から通じているが、どれも山頂までは示されていない。しかし、こういう山は昔から里山として、集落の人たちに利用されてきたであろうから、道はあるはずだと考えた。         

国道118号線から県道29号常陸太田烏山線に入り、那珂川の支流である緒川沿いに走る。橋を渡りすぐに民家の脇の駐車スペースに車を止めさせてもらい、155分歩き始める。

少しの間道路を歩くが、すぐに東側に高館山が見渡せるようになった。県道から分かれ民家に続く道の背後に高館山が見える。地形図に書かれた等高線が示す稜線と同じである。ここで地形図を確認する。民家が点在する中を高館山の中腹まで、東にほぼまっすぐな道が書かれている。その先に道は書かれていないが、南に延びる尾根に行き当たり、ここに山頂へ続く道があるはずと、地図を見て考えた。

 道は最奥の民家まで舗装されているがその先も山道が続く。しっかりとした道なので、山頂への道だろうと歩き続けるが、尾根も気がつかずに通過していたようだ。南斜面はヒノキの人工林、北斜面は広葉樹林で、斜面上に作られている道は等高線に沿ってつくられているような感じで、緩やかなのぼりが続く。そうしているうちに道は山頂方面から離れていく。おかしいと地図を確認するが、特徴のない山容で、現在地を特定できない。山頂方面との位置関係から推察すると、山頂東側に斜面を巻くようにつくられた道で、このまま進むと山頂を離れてしまうようだ。ここで道を戻る。尾根への取り付きはすぐに見つかった。やはり過去に多くの人が入っているようで、落ち葉に覆われているが、踏み跡がある。

 221分山頂に着いた。山頂には二等三角点が設置され、山名の書かれた木札が木に取り付けられていた。山頂はシデ、クヌギ、コナラ、ヤマザクラなどの広葉樹で、冬枯れのこの時期は落葉し、木々の間から360度の周囲の展望が得られた。これから葉が展開してくると周囲の展望はなくなるだろうが、新緑の時期にも来てみたいと思ういい林だ。

登山口と後ろに高館山 高館山
尾根への入口 高館山山頂