茨城のヤブ山歩き (No.52)  高取山(355.9m)  

2万5千分の1地形図「野口」 城里町 平成19年10月13日

 今は城里町となった旧桂村と旧七会村の村界に位置する高取山に登る。

地形図を見ると、この山に登るには西側の佛国寺付近から入るか、北東方面の沢道から尾根に入るかなどが考えられる。ここは沢道と尾根がはっきりしている北東方面から入ることにした。

日立から国道293号線を走り、常陸大宮を過ぎて那珂川に架かる大桂大橋を渡る。県道112号阿波山徳蔵線から県道246号錫高野石塚線に入る。錫高野の集落を過ぎ、養鶏場らしき施設を過ぎると、手持ちの古い道路地図ではここから左に、高取山近くまで林道らしきものが書かれている。この道は車両通行止めになっていたが、ここから歩くことにした。

 この道は林業施業のために造られた道なのだろうが、だいぶ前から閉鎖されているようで、沢沿いの道の古いわだちには草が生い茂っていた。こういう道は通行止めにしなければゴミ捨て場になってしまうだろう。

道路沿いの駐車スペースに車を止め、1055分歩き始める。
スギの人工林の中、しばらく沢沿いの道を野の花を見ながら歩く。ツリフネソウやシラヤマギク、シラネセンキュウなどこの時期でも多くの秋の花が見られた。
すぐ道は二手に分かれる。地図には分岐は書かれていないが方向を確認し、左の道を選ぶ。
しばらく歩くとヤマグワやセイタカアワダチソウが背丈より高く茂り、道をふさぐ。草を掻き分けながら歩くと、山道から林道に出た。この道を左に進む。舗装こそされていないが車は十分通ることのできる道で、県道112号につながっているのだろう。そこを少し歩き右の沢道に入る。ここは地図をよく見ていないと見過ごしてしまいそうだ。
道は草が茂り、倒木も多い。沢を上り詰めると道は完全になくなった。地図を見て尾根を探す。尾根への道は急斜面で、手入れのされていないヒノキの人工林。林床は地肌がむき出しで、表土は小石が露出し、土壌の崩壊が進んでいる様子が伺える。
 
 1155分稜線に出た。ここから2つ目のピークが高取山だ。尾根道はほとんど明瞭な道はなく、倒木が道をふさぐ。前方、木々の間から高取山のピークが見えはじめると、すぐに道は急斜面となり、ここを登りきり128分、山頂に着いた。
周囲はコナラなどの広葉樹に囲まれ、東側だけ常陸大宮の町並みや山が遠望できる。
山頂には三等三角点が設置され、立木には高取山と書かれた木札が取り付けられていた。

高取山登山口 地図にない分岐を左に
ここから沢道に入る 高取山山頂