茨城のヤブ山歩き (No.53)  盥が峯(151.8m)  

2万5千分の1地形図「徳蔵」 常陸大宮市 平成19年11月23日

 旧桂村(城里町)の盥が峯(たらいがみね)に登る。地形図を見ると山頂には北と南から道が通じている。深い山ではなく、標高も低いことから、里山として地域の人に利用されている山だろうか。

那珂川に架かる「大桂(だいけい)大橋」を渡り、国道123号上圷(かみあくつ)地区から原に入る。ここから生活道路らしき細い道を少し走ると畑が広がり、その中に民家が点在する。クリ畑脇の小さな駐車スペースに車を止める。南側を見ると高圧線が東西に走っているのが見え、大きな目標になる。あの高圧線は登山道を横切っており、あの下に着けば盥が峯はすぐだ。

1046分歩き始める。上空、青空が広がり、風もなく穏やかな陽気で思わず鼻歌が出る。道はすぐに右の山道に入る。両側は少しの間だけヒノキが植林されているが、そのあとは潅木が茂り、アズマネザサが道に覆いかぶさるように大きく繁茂している。落葉が進み、黄葉した葉や枯れたコナラやクヌギなどの葉が沢山落ちて、その上をさくさくと歩く。林内には木漏れ日が差し込んでいる。山頂まで短い距離だが、地図に書かれていない細い道がいくつか枝分かれしている。高圧線と山頂方向とを確認しないと、別の道に入りこみそうだ。

1110分山頂に着いた。山頂には三等三角点が設置されており、立ち木には古ぼけて判読不可の木札が取り付けられているが、盥が峯と書かれているようだ。西側斜面はヒノキの人工林、東側はクヌギ、ヤマザクラ、シデなどの落葉広葉樹林で、これらに遮られ周囲の視界はない。

帰りには「盥が峯」という読み方が知りたくて地元の人に聞いてみた。「たらいがみね」と呼ばれているとのことだが、その名前の由来は不明だった。山頂には社が祀ってあると言うが、登ったときには確認できなかった。今は地元の人でも登る人はいないようだ。

 
盥が峯入口 登山道の一部
盥が峯山頂