茨城のヤブ山歩き (No.35)  太郎山(447.3m)  

2万5千分の1地形図「常陸大沢」 久慈郡大子町 平成18年3月4日

太郎山は地形図で見ると東と南から道があり、北からは林道が通じているようだ。今回は塩沢を歩く南方面からの道を選択した。この道は国道から塩沢沿いの林道に入り、最奥の塩沢地区まで林道が通じている。塩沢地区には民家らしきものが地図上に書かれている。この林道上適当な場所に車を止め、そこから歩こうと考えた。

国道118号線を北上、大子町頃藤地区で県道32号大子美和線に左折、大沢地区番所で塩沢の林道に入る。数軒の民家を過ぎ、適当な駐車スペースのある場所で車を止めた。たまたま通りかかった近くに住むという人としばし話し込んだ。彼は沢水を家に引き込んでいるといい、狩猟やサワガニ取りの人が山に入り、汚して困るというようなことを話していた。

10時38分歩き始める。そろそろ伐期を迎えるであろうスギの木が林道両側に植えられている。小さな沢に人が入っていた。小石を動かしたりして何かをしているようだ。サワガニ採りの人である。沢沿いの道が少しの間続く。この道は4輪駆動車なら走れそうだ。やがて道は二手に分かれる。この場所には苔むした梅の古木があり、枯れているように見えたが、一部の枝にツボミが見られる。隣にはまだ実のついたユズの木が見られた。山の斜面を整地したような跡があり、このあたりが最奥の塩沢地区と思われる。地図では2ヶの建物が書かれており、その形跡はないが、かつては2軒の人家があったのだろうか。二手に分かれた右側に入ってみると、比較的新しい鳥居が建てられており、林業用の道らしいものがいくつかに別れていた。この道は戻り、二手に分かれた左側の道を歩く。すぐに枯れ沢となり急な登りとなる。植生はスギ林から広葉樹林となり登り詰めると尾根に出た。すぐに尾根は急登となり、周囲をフェンスで囲まれ、小高く整地された場所に出た。11時30分、ここが山頂なのだろう。中にはパラボラアンテナや工作物らしきものが見える。フェンス沿いに三角点を探しぐるっと回ってみる。施設入口には国土交通省東京航空局、立入禁止と書かれているが、なんのための施設かは記載がない。三角点はこの中にあるのかも知れない。施設に来ていた工事関係者に聞くとここの地名は太郎山となっている、三角点は知らないと言う。入口から北には舗装道路が延びていた。

山頂に続く尾根 太郎山山頂周辺