茨城のヤブ山歩き (No.16)  天狗岩 (592.4m)  

2万5千分の1地形図「町付」 久慈郡大子町 平成16年1月3日

 大子町の北端に位置する八溝山から派生する尾根上のピークの一つ天狗岩を歩く。天狗岩からは南に二つの明確な尾根が発生しいずれも八溝山沿い上野宮地区の沢で終わる。それにしても天狗岩とは誰が名付けたのであろうか。山名に山ではなく岩と付けられているのは。

国道118号線を走り、大子の市街地を過ぎ八溝山方面に入る。上野宮地区小田貝を過ぎ、右手の尾根方面につながりそうな小さな道を見つけて右折する。道は沢沿いに北上しているが地形図には書かれていない。道は狭く傾斜も急になり適当なUターン場所に車を止めた。周囲の山は急斜面に植え付けられた人工林ではあるが大子の山は一般に手入れがいい。ここで方向と高度を確認し現在地を想定する。

11時15分、山腹に作られた道を登り始める。林業用に作られた道であろうが、最近歩かれた形跡はない。イバラが道をふさぐ。すぐに道は二手に分かれ左へ進むが、やがて道はなくなり、急斜面を少し登ると林道に出た。このまま林道を歩く。林道はいくつもに枝分かれして作られているが、地図で方向を確認しつつ歩く。すぐに尾根に乗った。林床には間伐された木があちこちに転がっている。古いものから最近伐採されたような新しいものまでたくさんの杉やヒノキがゴロゴロしている。国内の林業が衰退してから久しいが、林業再生が模索される昨今このような間伐材が効率よく利用できればと思う。11時45分、尾根上の小ピーク。北前方すぐ前に天狗岩が見える。その山容は天狗もいないし、岩もない。天狗岩も含め見渡す周囲の山は全て人工林で、この時期でも青々とした山容が広がっている。この付近の樹木は枝払いされておらず、薄暗い林床にはほとんど小木や下草などは見られない。

 12時4分、三等三角点の埋められた山頂に着いた。天狗岩592m、HCカワスミと書かれた標識がハリガネでヒノキに取り付けられている。北には八溝山方面に向かう尾根が続くが樹林の中で周囲の展望は無い。

天狗岩 天狗岩山頂

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