茨城のヤブ山歩き (No.88)  権現山(99.5m)  

2万5千分の1地形図「柿岡」  かすみがうら市 平成23年7月6日

県道64号土浦笠間線を石岡から笠間方面に向かって走る。かすみがうら市志筑(しづく)地区に入ると、左手に五輪堂池がある。この池の少し先から権現山に続く尾根に取り付けそうだ。県道わき細い道の駐車スペースに車を停め、115分歩き始める。

今日は権現山から閑居山、そして浅間山までの小縦走を楽しむ。

このあたりの山域は筑波山塊の東端になるのだろうか、そのふもとは広く切り開かれ、イチョウやクリの林が広がっている。

地形図には果樹園の記号が書かれている。「つくば銀杏生産組合」と書かれた看板が立てられ、ぎんなんを採るイチョウを栽培しているようだ。                      
広い畑から山道に入り、少し登ると坂の途中に案内板がある。左に「御野立所(おのだてしょ)」、右に「権現山城跡」と書かれている。「御野立所」方面の道は木道が整備され、道は九十九折となっている。「権現山城跡」方面は赤土の露出した急な登り。ここは権現山城跡に向かうが、どちらの道も上でつながっていた。すぐに御野立所に着いた。この案内板には「昭和4年の陸軍大演習を昭和天皇がこの地で観閲した」というようなことが書かれている。ここからすぐ南には茨城県の「果樹研究所千代田試験地」があり、ここが陸軍の演習場だった。「御野立所」とは、明治から昭和までの天皇や皇太子が視察などで訪れた場所ということらしく、その地には記念碑が建てられ、「御野立所」と呼ばれ、全国各地で見られるようだ。

ここからは東に石岡方面がぐるっと俯瞰できる。田んぼあり、里山あり、集落があり、工場らしきものも見える。展望を楽しんだ後は、権現山のピークに向かう。山頂近くには鎌倉時代といわれる権現山城跡の土塁が残り、遠い戦国時代への思いを馳せることができる。

1142分、アズマネザサで覆われた三等三角点の権現山に着いた。周囲は樹林で覆われ、展望はなく、三角点以外山頂を示すものは無い

 
 
県道から権現山方面に 案内板の脇を歩く
右が権現山尾根方向 御野立所の記念碑
   
御野立所  三角点のある権現山ピーク