茨城のヤブ山歩き (No.68)  山内山(199.9m)  

2万5千分の1地形図「笠間」 笠間市 平成21年11月21日

 笠間の山内山を歩く。この山は笠間市の北部にあり、県道61号と国道50号の合流点近くからわずかの距離にある。地形図を見ると山頂に通じる道はないが、周囲に山道が書かれている。今回は県道からすぐに取りつく道を歩くことにした。

県道61号日立笠間線を走り、上福田バス停近くの駐車スペースに車を停め、1010分歩き始める。すぐに橋を渡る。「こやしたばし」と書かれている。この辺の地名である「小屋」からつけられたのだろう。川を覗き込むとモツゴ(クチボソ)らしき魚が群れていた。橋を渡り左に曲がるとすぐに「上福田農村集落センター」と書かれた地域の集会場がある。この前から右の山道に入る落葉の進んだ気持ちの良い沢道。カエデやホウの葉がたくさん落ちている。右側がスギの人工林、左側は尾根に続く広葉樹の山腹でアズマネザサが茂っている。すぐに道は直進する道と、右手にカーブする道の二手に分かれる。直進する道は細くなっており、右手の道はやや広く、ここは右手の道を進む。この道は地図では林道として書かれている。ほとんど車が走ることはないのだろうが、二本のわだちははっきりと残っている。

それにしてもゴミが多い。冷蔵庫や自転車など大型ゴミが林内に捨てられている。なぜこんなところに捨てるのだろう。そういえば最近NHKで家庭ごみのことを取り上げていた。ごく普通の人が生活ゴミを集積場所に持ち込むのをせずに、部屋に放置したままにする「ゴミ屋敷」と呼ばれているそうだ。人類の共有財産であるべき自然を破壊するような行為は犯罪であろう。

しばらく林道歩きが続き、道が右手に大きくカーブする。ここを曲がると倒木が道をふさぎ、先ほどまで確認できたわだちが消え、草で覆われるようになった。もう車が走れるような状態ではない。右手には廃棄物処理場の煙突が見える。ところどころカーブミラーがある。まるで新品のごとく汚れや破損のないカーブミラーはここが林道であった証だろうが、車がこの道を利用することはあまりなかったようだ。

  129分山内山山頂に着いた。山頂には展望は一切ない。北側は手入れのされていないヒノキの人工林で、右側は広葉樹の二次林。三等三角点が設置されている。付近のリョウブとシデの木にそれぞれ「山内山」と書かれた札が取り付けられていた。

 
上福田農村集落センター 登山口林道
廃棄物処理場煙突 山内山山頂