茨城のヤブ山歩き (No.75)  横根山(389.4m)  

2万5千分の1地形図「高萩」 高萩市 平成22年07月31日

 横根山は高萩市の花貫ダムの南東に位置する山である。地形図を見ると山頂周辺には東西から道が通じている。西の都室(450m)から東に縦走するルートを歩こうと考えたが、登山口と考えていた名馬里ケ淵(なめりがふち)からの道は、花貫川が前日の雨で増水し、渡渉不可のため急遽ルートを変えた。今回は東からのルートで、秋山地区からの道を歩く。

田んぼ脇に車を停める。地図ではこの先少しの間、林道らしき道があるようだ。1044分、歩き始める。今はほとんど使われることのない林道だろうが、道はしっかりしている。すぐに高速道路下を通過すると杉林の中の道になる。強い太陽だが林内に入ると日陰で涼しくなる。昨日はだいぶ雨が降ったようで、道路や周囲の潅木がぬれており、その様子がすがすがしい気持ちにさせてくれる。小鳥の声はあまり聞こえない。ニイニイゼミが盛んに鳴いている。右手に地図で示された点線の道があるはずだが、今は歩く人がないようで草が生い茂り、道は確認できない。地図ではそろそろ林道が終わり、細い道となるようだ。沢沿いの樹林の下を歩いても蒸し暑い。汗がどっと噴出してくる。道はいくつもの小さなピークを巻くようにつくられている。静かな山歩き。道なりに進むと広く刈り張られた部分に出た。おかしい。前方には太平洋が見える。地図で確認すると、道は横根山から離れ、南下しているようだ。林業用の道に入り込んだのかもしれない山頂への尾根が確認できるところまで戻ることにした。少し戻ると、沢の斜面の樹木にテープが取り付けられ、「福平反射板方面」という標識がある。この沢が山頂に至る沢だろうと考えた。スギの人工林に囲まれた沢道を登ると、傾斜がゆるくなり、立ち木が刈り取られた尾根に出た。前方にはヤブの中に反射板が見える。NTTのマイクロウェーブ電波反射板であろうか。右手の踏み跡をたどるとすぐに山頂に出た。

 

1145分、横根山山頂に着いた。山頂には三等三角点が設置されている。一帯は広く刈り払われているが、周囲は落葉広葉樹林で展望はない。山頂や道を示す案内板がにぎやかであるが、今日登ってきた方面の道案内は書かれていない。この山は西方面からの道で中戸川、田代方面や名馬里ケ淵から都室の道が快適であり一般的なのかもしれない。

 
ここから山頂へ 横根山山頂